ロルフィング セッション体験記(9)

ロルファーさんの「身体とは、これから先も長いお付き合いになりますからね」と言う言葉が印象に残った。他人は裏切ったり意地悪をすることもあるけれど、私の身体は、いつも私と一緒に居て精一杯頑張ってくれる。ロルフィングを受けることで、身体に対する考え方が変わったと思う。これからは自分の身体と今までよりも仲良くやって行けそうな気がする。

2010年1月10日

ロルフィング セッション9

《上半身或いは下半身の繋がりと統合。動的バランスの確立。》

セッションルームに入り、まずは新年のご挨拶をする。そのあといつものように、ロルファーの永井さんから身体の調子について質問があった。

年末年始に風邪をひいたことと、どうしても体重が右側に偏ってしまうことをお伝えした。永井さんによれば、永年の身体の習慣を変えようとしているので時間はかかるかも知れないけれど、重心の偏りに「自分で気付く」ことがとても大切らしい。身体とは、これから先も長いお付き合いになりますからね、とも言われる。

しかし、ロルフィングの10セッションも今回を含めて残り2回しかない。こうやってロルファーさんのサポートを受けている間は良いが、その後は、自分自身で身体の状態を管理していかなければならない。私にそれができるかな?少し不安になる。

着替えをして下着だけになったあと、いつものように前後左右から写真を撮ってもらう。それから部屋の中を歩く。永井さんから「歩いてみてどんな感じですか」と聞かれる。意識しながら歩いたので、自分では重心の偏りはほとんどないように思うと答える。

では、上半身はどうですか?と質問される。上半身・・・。言われてみると、足首や膝の感覚ばかりに注意を向けていたので、上半身のことはまったく考えていなかったことに気付く。永井さんの指摘によると、下半身だけでなく上半身も重心が右側に偏っていると言う。今日は、そのあたりを調整していくことになりそうだ。

施術ベッドの上に仰向けになる。私の足首に永井さんの手を当ててもらった状態で、深呼吸をしながら身体をリラックスさせて行く。息を鼻から吸って、口から吐く。永井さんの声に導かれながら、身体に緊張している場所や力が入っている場所がないかチェックする。指示に従って身体の下のほうから順番に意識を向けて行く。足から始まって、ふくらはぎ、股関節へと言った具合に身体全体に意識を向けて行く。

続いて永井さんが、私の左足首と左膝に手を当てる。温かくて気持ちが良い。身体の状態をチェックしているのだろうか、それとも「気」でも送られているのだろうか。なんだか、ちょっと「おまじない」みたいで不思議な感じがする。

同じように左の背中にも手を当ててもらう。呼吸を左の背中に送ってくださいと言われる。それも力いっぱい送るのではなく、そよそよと柔らかく柔らかく送る。これまでロルフィングを受けて来て「呼吸を送ってください」と言う指示には馴れているけれど、「柔らかく」と言うところがなかなか難しい。マシュマロとかスポンジとか柔らかいものをイメージしながら呼吸を送ってみましょうとアドバイスされる。

息を吸い込むときに、自分の好きな香りをイメージしてみましょうとも言われる。私の好きな香り・・・うなぎの蒲焼きの香りだろうか?(笑)いちおう、イランイランと言うアロマオイルの香りを思い出してみる。たしかに自分の好きな香りをイメージすると呼吸が柔らかくなった。

次に、永井さんが私の左手首を持って、腕をゆっくり動かし始めた。力を抜いて腕を任せてくださいと言われる。けれど、力を抜いて相手にゆだねると言うのは意外と難しいのである。気付いていないだけで無意識のうちに力が入ってしまう。自分で腕を動かそうとしてしまう。

ゆっくりと腕を動かされながら、こだわりを手放して行く。力を抜いて本当にリラックスした状態を身体に体験させる。だんだんと力が抜けてくると、永井さんの手の動きが、私の手首に伝わってくる。永井さんの手首の関節がカクッと動く感触が感じられるようになる。

さて、こんどは、施術ベッドの上の方に移動して、頭がベッドからはみ出すようにする。頭の下には椅子とクッションがあって、ベッドの高さより少し低くセットされている。

私は歩くときに、首が前に出てしまう(やや俯きになってしまう)クセがある。首が前に出てしまうと、首の筋肉に余計な力が掛かってしまい凝りの原因にもなる。どうやら、そこを改善するらしい。

まず左右の肩甲骨の周辺からワークを始める。肩甲骨を外側にぐーっと引張られるような感じだ。特に痛みもなく、なんだか物足りない。次に左右の腕を90度に曲げて、万歳をするようなポーズをとる。左胸を、ぐっと押しながら引き延ばすように擦られる。ロルフィング独特のタッチである。胸を圧迫されるため、呼吸が苦しいけれど、痛みはあまりない。

妙なもので、痛いぐらいにグリグリ押されないとロルフィングを受けた気がしない。物足りないのである。あの痛さは、辛いんだけど、強めのマッサージのように気持ちよくてクセになる。

頭の下にあるクッションを一つ外して、永井さんが両手で私の頭を支える。さっき左腕に対して行ったのと同じように、力を抜いて永井さんの手の動きに任せる。

けれど、やはり首を他人に預けると言うのは、かなり不安がある。もちろん永井さんのことを信頼しているから頭(意識)では何の心配もないはずなのだが、無意識に頭を守ろうとする。首に力が入る。

さすがに永井さんもそのあたりの心理はよくご存知でなので、いろいろと言葉をかけてくださる。わざと別のこと、例えば今日の夕食のことを考えてみましょうと言われる。また、身体の他の部分を意識してみましょうとも言われる。私はとりあえず、足の指を動かしてみることで、首に意識が行かないようにした。

無事に首へのワークが終わると、通常のポジション(頭もちゃんとベッドに乗っかった状態)に戻って、右側を下にして横向きになる。クッションを胸に抱いて身体を安定させる。

肩甲骨より少し下、背骨の左側をグリグリとマッサージされる。永井さんによると、この部分が固まっていて動きがないのだそうである。ちょうど年末年始に風邪を引いて咳をしたときに、すごく響いてたのが、ちょうどこのあたりだった。そのことを永井さんに話すと、身体の左側はあまり動かないかわりに、咳などの衝撃を引き受けているのかも知れないと言うことだった。

なるほど、左半身、あまり動かず怠けているのかと思ったが、どうしてどうして辛くて損な役目を黙って引き受けてくれていたのである。しかし、普通はこんなことには気が付かない。ロルフィングと言う機会があって、永井さんが指摘して下さったからこそ分かったことである。

さて、ここで一旦、起き上がって、少し部屋の中を歩いてみる。少しふらふらする。歩いてみると左の足首と膝が痛い。どうやら今度は、左側に重心が偏りすぎてしまったみたいだ。

再度、施術ベッドに上がって、調整をする。うつ伏せになって胸の下に枕を入れて楽な姿勢をとる。丸めたティッシュペーパーを左手で軽く握りながら、左腕をずーっと伸ばして行く。最初はなるべく肩を動かさずに腕だけを動かすようにする。上腕が肩と同じぐらいの位置まで来たら、肩も動かしながらなるべく遠くまで腕を伸ばす。視線も自分の拳を追い掛けるようにする。

次は、左腕の動きに、右足をプラスする。そう、腕は「左」、足は「右」だ。身体の対角線みたいなイメージだろうか?左腕を伸ばしながら、同時に右足も伸ばして行く。腕も足もなるべく遠くまで伸ばす。これを何回かくり返した。そして同じようなワークを右腕と左足の組み合わせでも行った。

起き上がって部屋の中を歩いてみる。さっきと違って左右のバランスが上手く取れているので、ずいぶん歩きやすくなった。先ほど感じた左足の痛みも消えている。さらに、立った状態のまま、後ろから腰をグリグリと押して調整をされる。

永井さんから、歩き方についていろいろとアドバイスをもらう。第一に頭や背中の後ろの空間を意識すること。たしかに、背後の空間をイメージすると自然と首が垂直になって、その上に上手に頭が乗っかる感じになる。

第二に足の動かし方。前に踏み出すときは、太ももの筋肉を使うのではなくブランと足を前に投げ出すような感じで。踏み出すのと反対側の足は、後ろに残して行くような感じで。これは、やってみるとミュージカルのダンサーみたいでかっこいい反面、ちょっとわざとらしい気がした。

第三に自分の身体のセンターを見つけること。身体の中心から下の半身は、下へ向かって伸びて行くイメージで。同じく身体の中心から上の半身は、上の方へ空へと伸びて行くイメージで。

歩くと言う、ごく当たり前の動作だけでもなかなか奥が深いものだ。春になって暖かくなったら、どこか広々とした場所で歩く練習をしてみたい。そんな話を永井さんにしたら、自然の中でロルフィングのワークショップをするのも良いかも知れませんね、と言うことになった。広々とした屋外で身体を動かして、みんなでお弁当でも食べたら楽しいだろうな。もし実現したら友達も誘ってみたいな。

もう少し歩き方のレッスンが続く。私のテーマである「悠々とした動き」をイメージしながら歩いたり、または、後ろ向きに歩いたりする。後ろ向きに歩くのは、身体の後ろの空間をイメージする練習にもなるし、いろいろ気付くことも多いのだとか。

両足を揃えて立った状態から、膝を二回ほど曲げて調整する。その後もう一度ベッドに仰向けになってセッションの締めくくりをする。肩に圧力をかけながら、ぐーっと引き伸ばされる。ロルフィングらしい痛さである。最近、肩凝りはあまり感じていなかったのだが、気が付いていなかっただけで、やはり相当固まっていたようだ。

最後はいつものように、仙骨のあたりにしばらくの間、手を当ててもらった。起き上がって前後左右から写真を撮ってもらい本日のセッションは終了した。

着替えをしていると、気のせいかジーンズの裾の位置がセッションの前と違っているような感じがした。足が少し伸びているような・・・。

帰りに永井さんにそのことを尋ねてみると、あっさりと「足はもう少し伸びるかも知れませんね」と言われる。正確には、縮こまっていたものが、本来の長さに戻るらしい。

通常の身体の使い方だと、無意識のうちに力が入って股関節まわりの筋肉が縮んでいる。それがロルフィングを受けることで伸ばされて正常な長さに戻る。しかも、先ほど習ったような歩き方をマスターすれば、施術が終わったあとも筋肉は縮こまることなく、ずっと本来の長さをキープできるから、結果として足が伸びるのだそうだ。

実際、永井さんもロルフィングを受けたあと、当時勤めていた会社の健康診断で身長が数センチ伸びていたのだと言う。やる気が湧いてきた。頑張って歩き方を練習しよう。我ながら単純(笑)

しかし、そんな効果があるのなら、ロルフィングを受ける前に、身長や体重、それから股上とかウエストとか、身体のいろいろな数値を計っておけば良かったと後悔する。そうすれば、ロルフィングを受ける前後で身体がどのように変化したのかを、ちゃんと数値で比較できたのに。

帰り道、歩いてみた感じは悪くない。左右のバランスが取れて来たように思う。でも、残念ながら、歩幅も狭くなってるし、歩くスピードも早くはない。初めてロルフィングを受けた日の、あの「どこまでも歩いて行けそうな」感激はない。

ロルフィング セッション9終了後の変化

1月11日(ロルフィング セッション9の翌日)
相変わらず、生きているのが嫌になるほど気持ちが落ち込んでいる。そうかと思えば、異様にイライラしたりもする。何十年も続いていた身体の習慣を変えるのは、無意識の領域で予想以上のストレスになっているのか、それとも身体とは何の関係もない単なる気まぐれなのか?

正月は、ずっと風邪で寝ていたので、今さらながら実家の近くの神社に初詣でに行く。気が付くと重心が微妙に右側に偏っているので、時々、調整しながら歩く。歩幅が狭い。一歩一歩が重たい感じがして、スピードも出ない。ゆっくり歩いたので、往復で1時間半ほどかかった。

肩や背中など昨日ワークをした部分が筋肉痛みたいな感じだ。筋肉が張っている。まぁ、これに関しては、2〜3日で治るだろう。

1月12日(ロルフィング セッション9の2日後)
重心が右に偏るクセは、ずいぶん直ってきたように思う。ただ、体重が左右均等にかかってくると、左膝の関節が固まってしまう。気が付いたときに注意して、膝を緩めるようにはしているのだが・・・。

歩いているときに、頭の後ろの空間を意識すると、首が重力に対して垂直になり、ちょうど首の真上に頭が乗っかる感じがする。こうすると首に余計な力が入らないので楽である。

また、足を前に踏み出すときに、足を前方に投げ出すような気持ちで踏み出すと歩幅も広くなり、歩くスピードも早くなった。さらに踏み出すのと反対側の足を後ろに残すように意識すると、もっと歩きやすくなった。

今日は、ふくらはぎが疲れているようだ。肩も筋肉痛に似た痛みが残っている。時々、目が異様に痒くなるのだが、もう花粉症の季節なのだろうか?

1月13日(ロルフィング セッション9の3日後)
昨日まで感じていた肩の筋肉痛に似た痛みはなくなった。また少し重心が右に偏っている気がする。けれど、あまりに重心に注意を向けると、意識が下半身にばかり集中してしまう。なるべく全身に意識を向けるため、あえて重心の事はあまり考えない。風邪がまだ完治せず長引いている。続いていた気持ちの落ち込みは、やっと落ち着いてきた。

1月14日(ロルフィング セッション9の4日後)
ようやく少しは歩くコツが掴めてきた。一時期、右の足首に痛みを感じていたのが、最近はずいぶん楽になったように思う。左右の重心のバランスがとれて来たと言うことだろうか?

1月15日(ロルフィング セッション9の5日後)
朝起きたときに、背中(背骨)に違和感を感じる。肩甲骨の少し下あたりだ。痛いとかそういう感じではなく、なんとなくずれているような変な感じなのである。起きて活動していると自然に忘れてしまう。それから、重心がまた右に偏っているのも感じた。

1月16日(ロルフィング セッション9の6日後)
やはり朝起きたときに背中に違和感がある。

昼前から外出。やはり重心が少し右に偏っている。いろいろ試してみたところ、あまり重心の偏りを意識しすぎない方が良いようだ。踏み出す側の足を、筋肉で動かすと言うよりも、大きく前に投げ出すような感じで前に出していくと自然とバランスが取れてくるように思う。そうした方が歩幅も広くなり、快適に歩けた。

しかし、午後になると疲れが出てきたのか、歩き方が崩れてきてしまった。歩幅も狭くなり、歩くスピードも落ちた。どうやら、まだ正しい歩き方が自分のものになっていないようだ。

1月17日(ロルフィング セッション9の7日後)
やはり背中(背骨のあたり)に違和感がある。立っているときに、どうしても重心が右に偏ってしまう。そのうえ膝が固まってしまう。膝が固まってしまうクセは、最初にロルフィングを受けたときに、まるで魔法のように改善したのだが、今頃になってまた現れてくるなんて・・・。

頭と首の境目あたりを触ってみる。以前は、この部分がゴリゴリに凝っていたのだが、今は、少し固い程度で辛さはない。頭が上手く首の上に乗ってきたためだろう。これは、ロルフィングの効果だと思う。

友人の勧めで、「体の軸 心の軸 生き方の軸」(高岡英夫 著・ベースボールマガジン社)と言う本を読んでいる。高岡氏は、一流の学者であると同時に武道家であり、体感覚が非常に優れた方だと思う。彼の本は、武道やスポーツなどを通して体感覚が目覚めている人にとっては非常に分かりやすいのではないだろうか?

しかし一方で、武道などの経験のなく、そうした体感覚が発達していない私にとっては、理解が難しくて今まで何度か挫折している。今回も難しいことは難しいのだが、以前に読んだときと違い、納得できる部分や「なるほど!」と思える部分が出て来た。ロルフィングを受けたお陰で、私も少しは身体の感覚が目覚めて来たのだと信じたい。

そう言えば、アイダ・ロルフも「人間は重力と垂直に進化している」と言う意味の事を言っているらしい。高岡英夫氏も人間の身体の正中線が重力の方向と一致することで、運動能力だけではなく、精神や生き方も良い方向に向かうと言う主張があるようだ。いろいろ違いもあるけれど、最終的に両者が目指すところは似ているのかも知れない。

1月18日(ロルフィング セッション9の8日後)
東京へ出張。朝6時に家を出る。この季節、あたりはまだ暗い。歩幅は広くなっているし、そこそこスピードも出ているのだけれど、どうも膝が固いように感じる。足全体の筋肉にも力が入っていると言うか、こわばっているような気がする。

ロルフィングのセッション9のときに、「踏み出す方の足は、筋肉の力で動かす感じではなく、前方に投げ出すような感じで」と言うアドバイスをもらっていたのだが、それが出来ていないのだと思う。

昨日読んでいた「体の軸 心の軸 生き方の軸」(高岡英夫 著・ベースボールマガジン社)と言う本の中で、虎の歩き方について書いてあったことを思い出す。虎は、前足を踏み出すときに、だら〜ん、ぶら〜んと脱力した状態で前に出す。余分な力は入っていないのだけれど、ダラダラした感じではなく、堂々としてしなやかである。

虎が歩く様子は、私がロルフィングの目標として掲げた「悠々とした身体(動き)」にもぴったりだ。歩くときに、時々イメージしてみようと思う。

新幹線に乗る。以前は、シートを倒した方が楽に感じたのだが、今は逆に腰や首に負担を感じる。なるべく重力に垂直になるように座った方が疲れないような気がする。ただ、この座り方だと肩から首、後頭部が背もたれから離れてしまう。朝が早かったので、新幹線の中で寝たいのに、これではどうも落ち着かない。

困ったなぁと思っていたが、気が付いたら眠っていた。ロルフィングを受ける前であれば、こんな姿勢で眠っていたら、首がガクンと倒れて目が覚めていたはずである。しかし、今日は、不思議と首が倒れなかった。眠っていても首の上に上手に頭が乗っかっていたのだと思う。私の身体もかなり重力に垂直に進化して来たと言うことだろうか。

それから今日は、新幹線でウトウトしながら気付いたことがもう一つあった。私は、水泳をしたりトレッキングをしたりして身体を動かすこと自体は好きなのだが、同じ水泳でも競泳とかスポーツとして速さを競うのは苦手である。他人と「競う」と言うことになると、どうも自信がない。

しかし、子供の頃(小学校のとき)には、そんな苦手意識はなかったし、学校の体育の時間にしろ、放課後に友達と公園で遊ぶときにしろ、結構すばしっこくて活躍していた記憶がある。よくよく思い出してみると、相性が悪かった中学の体育教師に劣等感(苦手意識)を植え付けられたのが原因だと気付いた。

こんなことに気付いたのも、ロルフィングをきっかけにして、自分の身体について考えるようになったからだと思う。これからは、自分の身体ともっと仲良くやっていけるだろう。ほんの些細なことかも知れないが、人生の可能性が広がった気がする。ロルフィングを受けて本当に良かったと改めて思った。

1月19日(ロルフィング セッション9の9日後)
久しぶりに朝から肩が凝っている。昨日、帰りの新幹線で、ずっと本を読んでいたのだが、そのときの本の持ち方があまり良くなかった、肩に力が入っていたなと反省する。

前回のセッションで永井さんから、「歩くときに、足を後ろに残すように歩くと良い」とアドバイスをもらっていたので、今日はそれをテーマにしてみる。

1月20日(ロルフィング セッション9の10日後)
夢でうなされる。寝ている間に何度も目が覚めた。起きたあともなんだか気持ちが苦しい。身体が変化すると言うことは、おそらく心にもなんらかの変化があるのだろう。

身体の変化は、一時的に痛みがあったりしたものの、おおむね良い方向に向かっていると思う。だから、心も同じような道筋を辿るのだろう。夢でうなされたり、気持ちが落ち込むことは、心の変化における「一時的な痛み」なのだろう。では、心における良い意味での変化とは、何なのだろう?そして、それは、いつ始まるのだろう?

昨日からの肩凝りは、依然として残っている。昨日は首に近いあたりの狭い範囲が強烈に凝っていたのだが、今日は、凝りの強さは弱まったものの、凝りの範囲が背中の方まで広がっている感じがする。

1月21日(ロルフィング セッション9の11日後)
まだ肩凝りが残っている。元旦に引いた風邪の咳がいまだに治まらない。

歩いているとカッカッカッと靴音が響く。足全体に力が入り、膝も固くなってクッションが効いていないのではないかと思う。夜、お風呂にお湯が溜るのを待つあいだに、手で足首をぐるぐる回す運動をする。

1月22日(ロルフィング セッション9の12日後)
気が付いたら部屋の電気をつけたまま寝ていた。細切れの夢をいくつも見た。肩はまだ凝っている。

お風呂に入る前に、手で足首をぐるぐる回す。なかなかスムーズに回らない。

1月23日(ロルフィング セッション9の13日後)
用事があって外出。寒い。一時間ほどだらだらと歩く。どうも今日はやる気が湧かなくて、ただ歩いているだけ。喉飴のおかげで咳はほとんど出なくなってきた。

1月24日(ロルフィング セッション9の14日後)
明け方に目が覚める。あれこれ考えていると気持ちがどんどん暗くなっていく。やらなければいけないことは沢山あるのに手がつけられない。背中のあたりに違和感がある。

1月25日(ロルフィング セッション9の15日後)
今年に入ったあたりから、寝るときに仰向けではなく、横向きで身体を丸めた「胎児型」の姿勢で眠ることが多い。それまでは、普通に仰向けで寝ていたのに、なぜか今は、仰向けだと落ち着かない。

心理学的には、強いストレスがあると胎児のように身体を丸めて眠るようになると聞いたことがある。たしかに最近は、仕事関係などいろいろ上手く行かないことばかりで悩みも多いのだが、それが関係しているのだろうか?

そう言えば、食事のコントロールも最近は上手くいかない。不安を紛らわすために必要以上に食べてしまう。と言うか、食べずにいられない。

1月26日(ロルフィング セッション9の16日後)
右足の甲に軽い痛みがある。自分でマッサージしてみると、なんだかゴリゴリしている。右腕の筋肉と左手の薬指から小指側が痛い。左の背中の肩甲骨の付近も凝っている。

歩いているときに、どうも膝が固いようだ。

1月27日(ロルフィング セッション9の17日後)
朝起きると、肩と背中が凝っている。腰もだるい。

歩き方がどうもしっくり来ない。なんだか無理に足を前に出そうと力んでいる感じがする。膝も固い。膝のクッションが効いていない感じだ。そのため膝や足首に負担がかかっているのだろう。膝や足首に痛みと言う程じゃないけど疲労感と言うか不快感が残る。腰がだるいのも膝の固さと関係があるかも知れない。

1月28日(ロルフィング セッション9の18日後)
肩と背中が凝っている。歩き方は、少し力が抜けてきたような気がするが、まだ右足首に軽い痛みがある。やはり重心が右に偏っているのだろうか?

1月29日(ロルフィング セッション9の19日後)
仕事で東京へ出張する。朝が早かったので新幹線の中で寝たのだが、目がさめると肩や首、背中が痛いぐらいに凝っていた。新幹線の座席の背もたれに頭を付けようとすると、頭を少し後ろに倒すことになる。すると、首や頭が重力と垂直の方向からずれてしまい、余分な力がかかるのである。ほんのわずかな角度だが、こんなにも身体に負担がかかっていたとは驚きである。

無事に東京での仕事を終えて、帰ろうとしたところ、新幹線が止まっていた。沿線で火災があり架線が切れたらしい。とりあえずホームに止まっている電車に乗り込んで運転再開を待つことにする。

東京駅に付いたのが14時前だったのだが、運転が再開されたのは18時ごろ、大阪に着いたのは21時を過ぎていた。結局、7時間も新幹線の中で座っていたことになる。さすがに、お尻が痛い。座骨の感じが良く分かる。なんだか気分が悪く吐き気がしてきた。

電車を降りると、疲れて意識も朦朧としていたが、なぜか、足は余分な力が抜けたみたいで歩きやすかった。

1月30日(ロルフィング セッション9の20日後)
こまごまとした雑用を済ませる。昨日は、あんなに歩きやすかったのに足の具合は、また元に戻ってしまったようだ。疲れがとれると、また筋肉の力で足を前に出そうとするし、膝にも力が入る。

1月31日(ロルフィング セッション9の21日後)
天気が悪くて外出する気になれない。本を読んだりメールをして過ごす。目が異様に疲れた。

2月1日(ロルフィング セッション9の22日後)
ふくらはぎに痛みがある。筋肉痛や凝りとは違った痛みである。特に思い当たる原因がない。

2月2日(ロルフィング セッション9の23日後)
今日は歩き方をあまり意識しなかった。あまり考えずにダラダラ歩いた方が力が抜けて良い歩き方になっている気がする。

2月3日(ロルフィング セッション9の24日後)
セッション7で鼻の穴へのワークがあった。それを思い出したので、お風呂に入ったときに、自分で鼻の穴に小指を入れてみる。しかし、関節ひとつ分がやっとだった。ワークのときは、永井さんの小指の付根近くまで入ったのに。小指の太さ自体が違うのかも知れないが、やはり素人では無理なのかと思う。

2月4日(ロルフィング セッション9の25日後)
今日は、立春であるが、朝から冷え込む。足首と膝がだるい。

2月5日(ロルフィング セッション9の26日後)
右の足首に痛みがある。右の背中と肩が凝っている。

2月6日(ロルフィング セッション9の27日後)
今日も朝から冷え込んでいた。土曜日だけれど仕事が入り、いつもよりも早起きする。右側の上半身が凝っている。ここ数日いろいろ辛い出来事が続いている。他人に裏切られても、どんなときも身体は、私と一緒にいて私のために精一杯働いてくれている。

2月7日(ロルフィング セッション9の28日後)
今日も仕事。喉が痛い。不思議なことに、痛いのは喉の右側だけである。元旦からの咳がようやく治まってきたところなのに、この寒さで風邪がぶり返したのだろうか?

2月8日(ロルフィング セッション9の29日後)
昨日の喉の痛みは、治まった。風邪でなくて良かった。ただ、休日出勤の疲れが残っているのか、背中が凝っている。頭もぼーっとしている。

2月9日(ロルフィング セッション9の30日後)
昨日からの背中の凝りが楽になってきた。

2月10日(ロルフィング セッション9の31日後)
久しぶりに、うなされて目が覚める。一時期気になっていた足首の痛みが良くなってきたように感じる。

2月11日(ロルフィング セッション9の32日後)
朝からあれこれと用事を済ます。坂道を登っていると、やはり以前に比べて歩きやすくなっているなぁと感じる。寝ているときの姿勢が悪かったのか、背中が凝っている。

2月12日(ロルフィング セッション9の33日後)
朝起きてみると、腰が凝っている感じだ。けれど、歩いているうちに腰のことは忘れてしまう。夕方になると今度は、肩甲骨の下のあたりが凝ってきた。少し痛みを感じる。きっと、パソコンに向かう作業が多かったせいだろう。いつもは身体の右側が凝ることが多いのだが、今日は珍しく左側である。

ところで明日は、いよいよロルフィングの最後のセッションである。ロルフィングを受けてみて、確かに効果を感じる部分もあるし得るものも多かった。けれども、まだ自分としては、未完成な部分も残っている。たとえば、体重が右側に偏るために右の足首周辺に時々軽い痛みがあること、腰や肩甲骨の周辺が凝りやすいことなどだ。歩き方もまだまだ改善の余地があると思う。明日、最後の1回で一体どんな変化があるのだろうか?